相手は毎回違うのに、気づけば同じ理由でつまずいている。追いかけると引かれ、引かれると追いたくなる。その繰り返しに自分でも気づいていて、今回も同じ流れに入りかけているところ。パターンを事実から見つけ出し、次の一歩だけを変えていきます。
変わるのは性格ではなく、行動の順番
同じ失敗を繰り返すと、「自分は恋愛に向いていない」「重い性格だから」と、性格に原因をまとめたくなります。しかし性格を原因にすると、打つ手は「性格を直す」という漠然としたものになる。結局、何も変わりません。
ここで見つけていくのは性格ではなく、行動の順序です。どんな場面で、何をきっかけに、どんな行動を取り、その結果どうなったか——順序で書ける形になったものだけが、次に変えられます。
型が同じなのは、相手ではなく自分の側
直近の恋愛を2〜3回分、同じ形式で書き出してみてください。欄は4つで足ります。うまくいっていた時期に自分がしていたこと。関係が変わりはじめたきっかけ。そのとき自分が取った行動。そして終わり方。
書き出したら、縦に見比べます。相手も状況も違うのに、3つ目の欄「そのとき自分が取った行動」だけが毎回似ている——そういうことが多いはずです。不安になると連絡を増やす。確かめる質問を重ねる。先に距離を置いて試す。我慢を続けて限界で爆発する。どれかの型が見えたら、それがあなたの繰り返しです。
見つけた型に、良し悪しの評価をつける必要はありません。その行動は、当時の自分なりに関係を守ろうとした方法だったのでしょう。ただ、結果につながっていないなら、方法を変える価値があるというだけの話です。
変えるのは行動ではなく、きっかけと行動の間
型が見えたら、変えるのは行動そのものではなく、きっかけと行動の間です。たとえば「返信が遅いと不安になって追加の連絡をする」型なら、不安になった時点で気づけるように、「不安になったらまず書き出す」という一手を間にはさみます。
はさむ一手は、小さくて具体的なものに。連絡したくなったら、下書きに保存して一晩置く。確かめる質問をしたくなったら、聞きたいことを紙に書いてから、本当に聞く必要があるか翌日見直す。行動を禁止するのではなく、行動までの時間を延ばすのがコツです。
今回の恋愛ですでに同じ流れに入りかけているなら、過去の書き出しと今の状況を並べてみてください。どの段階まで来ているかが分かれば、次に自分が取りそうな行動も予測できます。予測できた行動は、選び直せます。
ひとりで気づけない部分をどう扱うか
書き出しで見つけられるのは、自分で思い出せる範囲のパターンです。ただ、繰り返しの中には、自分では当たり前すぎて書き出しに出てこないものもあります。毎回似た相手を選んでいる。関係の初期に無理をして合わせている。こうした「選び方の段階」のパターンは、自分では気づきにくい代表例です。
ここから先は、一人で掘り続けるより、人に話しながら見ていくほうが早い領域です。一度話して気持ちを言葉にしたいのか、時間をかけて繰り返しの根を見ていきたいのかで、向いている相談の形が変わります。単発で話す相談と継続して話す相談の違いはカウンセリングが向いている人の特徴と単発相談との違いにあります。
よくある質問
Q. 書き出そうとすると、過去の恋愛を思い出すのがつらいです
A. 無理に全部を掘り返す必要はありません。直近の1回分だけ、4つの欄を埋めるところから始めてください。1回分でも、いま進行中の状況と並べれば比較はできます。つらさが強くて手が止まる場合は、書き出しよりも先に、話せる相手を探すほうが合っています。
Q. パターンは分かったのに、その場になると同じ行動をしてしまいます
A. 分かることと止められることの間には距離があります。それは意志が弱いからではなく、その行動が長年の習慣になっているからです。間にはさむ一手をもっと小さくする、実行できたら記録する、を繰り返してください。一度で変わらなくても、行動までの時間が延びていれば前進です。
Q. 相手側に原因がある場合も、自分のパターンを疑うべきですか
A. 両方あり得ます。相手の問題行動まで自分のせいにする必要はありません。ただ、問題のある関係を選ぶ・離れられない側に繰り返しがあるなら、それは自分の側で扱えるパターンです。相手の行動と自分の選び方を分けて書き出すと、見通しがよくなります。

